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入院中の出来事③

人間模様~病室にて②~

チビ助の日々の介護があったので、僕がチビ助の傍らで泊まり込んでいた。

申し訳ないが、好意的にしてくれる小児科スタッフについて、全員は技術的に

信用していなかった。

チビ助を良く知る古参のスタッフの方々、またそのスタッフから真剣に引き継ぎし、

真剣に向き合おうとがんばってくれた新人スタッフのかたには感謝している。

でも、それでも中には中途半端な医療経験が自信となっている

堅の中途採用スタッフがいるのだ。

案の定、今回の入院でも数名、あきらかにそういう言動の方がいた。

毎日泊まり込み、日中は出社、あるいは仕事の電話が絶えない僕に

ねぎらいの言葉があった。

「お父さん、昼も夜も大変ですね。せめて夜は私たちに任せ、安心して寝てください。」

初日、僕はこの言葉を信じた。

注入と注入の間、僕は担当の夜勤の看護師に吸引等をお願いし、横になった。

23時間後、目を覚ますと大部屋内に響き渡るチビ助の痰のゴロゴロ音。

気管切開の人工鼻にかぶされたフィルターは痰で目詰まりし、口から、鼻から大量の唾液を垂れ流し、涙いっぱい浮かべたチビ助がこちらを見ていた。

枕にしていたタオルも唾液でびしょびしょになっていた。

相当長い間ほったらかしにされたに違いない。

急いで飛び起き、吸引を始めると相当量の唾液や痰が引けた。

吸引の音が深夜の小児科の廊下まで響くほどだった。

その音で察したのか、担当看護師がパタパタと飛んできた。

「お父さん、寝ててください。大丈夫です、私たちがやりますから」

僕はだいぶ苦しそうにしていたとクレームを言った途端、彼女の目つきが変わった。

「大丈夫です。遠慮なくお父さんは寝ててください。」

半ば語彙も強かった。きっと怒ったのだろう。

でもチビ助の病室は、ナースステーションの真向かいなのだ。

わからないはずはなく、そこにこの看護師がずっと居たことは明らかにわかっていた。

翌朝、ママにこの話をした。

ママも瞬間に激高した。

ちょうどそこにその看護師さんが入ってきた。

「お父さん、昨日は眠れなかったでしょう。今日はもう任せて、自宅に帰って平気ですから」

僕は普段も夜中起きているから平気です、と答える。

「大丈夫なんですか、本当にお父さんで大丈夫なんですかぁ?」

どういう意味だろう?

何を言いたいのだろう?

僕だけでなく、ママも低調に反論した。

「こちらの看護師さんよりパパの方がチビ助の対応は慣れてますから」

看護師さんは返答した。

「そりゃそうですよね、でも私たちの仕事なので平気ですから」

仕事にしては怠慢過ぎてないか?

これで何か起こったら会社である病院が責任を取らされるからいいのか?

仕事と割り切っている割に、実は、向いてないんじゃないのか?

実はこうしたことはこの後何日も似たような出来事と返答が、繰り返された。

この看護師さんだけでなく、何人かが同じような態度だった気がする。

どうぞ人の命を預かる仕事は、中途半端な気持ちで担わないでほしいと

心の底から思った。

もうしばらくは何があってもあの担当たちとは顔を合わせたくないと思った。

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