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入院中の出来事④

人間模様~病室にて③~

チビ助を受け持った担当看護師さんは出生あたりの頃から知っている古参の方もいれば

今回はじめて僕らとあったという新任看護師さんまで様々だった。

よく慣れた看護師さんは実に見事で、言われずともチビ助の好きな体方向、吸引で痰の引きやすいポイントなど僕が説明せずとも、一発で思い出し探し当ててくれる。

チビ助も「馴染みの顔だな」ジロリ目線で彼女たちを吸引されながら凝視している。

この日、夜勤に一人経験が浅いと思われる看護師さんが担当についた。

彼女の本来の性格である「真面目さ」が見てとれるほどの面持ちで

夕方、チビ助と僕のいる部屋に挨拶にきた。

「今夜は私が担当です。よろしくお願いします。」

そしてその夜となった。

あちこちで夜中、看護師に助けを求めるアラームがなる。

患者である子供たちが、あるいは僕のように子供に付添い夜を明かす親たちが

ベッドの枕元にあるアラームのボタンを押すとナースステーションの警報と

担当看護師が持っている院内用PHSが鳴る仕組みだ。

アラーム音を受け、彼女がパタパタと走る音がする。

「ガンッ!」

何が鈍い音がした。

何だろう?

しばらくして彼女がチビ助の様子を見にきた。

「チビ助くん、特に変わってないですか?」と僕に聞くので

「大丈夫です。」と答える。

「わかりました。何かありましたら遠慮なく呼んでくださいね!」

実に屈託のない笑顔と返事が返ってきた。

また誰かが押したと思われるアラーム音。

彼女の持っているPHSもバイブレーションのモーター音で震えている。

彼女が走っていく。

「ガンッ」

「あっ、痛」

大部屋の病室の入り口扉が揺れた。

アラーム音で焦って出ていく彼女が思いきり、自分の足をぶつけたようだ。

この夜だけでこの音が数回、夜中の廊下に響いたことを僕は知っている。

負けるな!頑張れ!

お大事に!

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